シジュウカラ語

            初夏の裏山をお散歩するのが、最近の日課になっています。

そして、ブナやケヤキ、モミの大木、 それに、鹿や、リス、小鳥たちに出会うのが、とても楽しいです。

冬の間、ずっと庭に来ていたシジュウカラのいる木を通るとき、 声に出して、「ピチュー!」と挨拶します。

すると、通る度に、シジュウカラの方から、私の姿を見つけると、 「チー、チー、チー!」と鳴いて挨拶してくれるようになりました。

真正面の枝に止まるのもいれば、 隠れんぼするのもいます。 、 何羽も集まってきて、色んな声で鳴いてくれます。 「ジジジ・・・ピチュピチュー!」

私は、嬉しくて、隠れんぼする小さなシジュウカラを見つけ出して、 色々と話しかけます。

主人が傍から観察した結果、どうも、 シジュウカラたちは、面白がって、「私をからかっている」ということになりました。

「ジジジ・・」は、調べてみると、 言語を使う唯一の動物であるシジュウカラの言葉で 「近づけ」という意味らしいですが、 この「ジジジ」にも、色んなトーンがあり、 良く聞いてみると、色んなシチュエーションで、使い分けをしている様なのです。

ちなみに、「ピチューピ!」は、「警戒しろ」という意味らしいです。

ですが、主人は、私が、空を飛べないので、 シジュウカラは、「ジジジ・・こっち、こっち!鬼さん、こちら!」と方々へ誘って、 来られないと、「やーい!」とからかっているようだと言うのです。

どおりで、シジュウカラが、私の方に集まって来て 隠れんぼをしながら鳴いてくるのか、分かった気がしました。

放っておけば、1時間でも、ずっと鳴いていそうです。

私も、面白いし、友達になりたくてたまらないので、 シジュウカラの心臓の鼓動に出来るだけ波長を合わせて それは、すなわち、愛の波動なのですが、 話しかけています。

シジュウカラと比べると、動作も鈍く、空を飛ぶことも出来ない、 しかも、シジュウカラ語を話せると思っている、おかしな巨人をからかうのは、 きっと面白いに違いないと、主人と話しています。

通る度に、集まるシジュウカラの数も増えて、 今日は、違う種類の小鳥も来ました。

そういえば、先週も、リスが、寝室の窓にやって来て、 窓枠を登ったり、降りたり、走ったり、落ちたりして、 次男と一緒に窓に顔をくっつけて、「かわいい、かわいい!」と大騒ぎしても、 ちっとも逃げなかったことが、ありました。

何をしに、来たんでしょうか?

自然の中で生かされる喜びが、動物たちのお陰で 随分増しています。

山中湖ライフのご紹介でした。